【モータ用インバータ】制御装置および制御方法/電源装置/ステッピングモータ

最終更新: 1月19日

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必要性の低い補間処理を実施しないよう抑制して総合効率向上に貢献する

インバータは、入力電圧に応じて補間処理を実施しています。従来技術ではモータ動作の通常運転が可能な入力電圧の下限値とモータ動作が安全動作可能な下限値の範囲で補間処理を実施していました。ところが前者の下限値は、モータの動作状況により変動します。特に低回転、低トルク時に低電圧方向に変化します。よって補間処理が不要な範囲まで補間処理を実施していました。この発明(特開2020-137342、株式会社明電舎)は、モータの動作状況による変化に合わせて不要な補間処理を実施しないもので、より繊細な制御方法であり効率改善に有効と考えます。


任意の電圧、任意の周波数の交流を出力する

工業用途において、交流電源で駆動される電気モータを用いる装置(産業機械)が広く利用されています。また、近年は太陽電池など再生可能エネルギーによる直流給電の場合も増加しています。前者の交流の場合は、国内や海外での電圧の相違や受電設備の構成によって様々な電圧や周波数への対応が必要です。また、後者の直流給電でも系統毎に電圧が異なります。こうした電圧、周波数の相違に柔軟に対応可能な回路方式が本発明です。任意の電圧、任意の交流周波数を出力できます。汎用性があり出力パワー毎に標準化できると大変面白い回路方式です。又、回路構成が中間点から見てシンメトリックで美しいですね。(特開2020-145807、ファナック株式会社)


高トルクモードと高効率モードを適切に切りかえ可能な駆動回路

この発明(特開2020-150698、ローム株式会社)は、ステッピングモータを安定に駆動するための発明です。具体的には高トルクモードと高効率モードを状況によって適切に切りかえる方法です。従来の固定方式であると高効率モードを選択中に負荷変動が生じたり、回転数変動が発生した場合にトルク不足となって脱調する場合がありました。そこでモータの回転数検出による判定回路を設けてモードを切りかえるようにし、電流指令値はモータの逆起電力検出レベルに応じて変更するようにしています。モータの安定動作に向けた汎用性のある発明と考えます。

マンスリー特許情報「モータ用インバータ」

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《ネオテクノロジーの電源専門技術スタッフYNプロフィール》

パワーエレクトロニクスを担当。電源機器メーカ開発部長、イギリス研究所駐在、JEITA電源委員などの経験を活かし電源特許情報定期監視、技術監修として活躍。