【モータ用インバータ】PHV/インバータ一体型回転電機/モータ制御システムとインバータシステムと負荷の最大運転効率点適用システム

最終更新: 1月19日

ネオテクノロジーは、モータ用インバータに関する国内特許情報を継続的にウォッチングしています。毎月、その中から技術者に役立つ注目発明をお届けします。




排ガス規制領域でエンジン停止さるため、ゾーンに入る前に電池の充電状態を高めておく制御

近年、環境意識が高まる中、排ガスを排出する車両は、侵入を制限し通行料金を課すエリアもでてきています。

特開2020-104755(トヨタ自動車株式会社)は、この状況に対応するため、エリア内でバッテリー運転が継続できるように事前に充電しておく特許です。

環境意識が高まるにつれ、現行のハイブリッド車やプラグインハイブリッド車は、エンジン駆動の割合よりもバッテリーによるモータ駆動の割合が高まって行くと推察できます。今後は、モータ駆動のウエイトが高くなった場合の課題解決が新たな発明として出てくるものと思います。また、将来に向けたZEV(ゼロエミッションビークル)に関連した発明も増えると考えます。

また、鍵を握るバッテリー(リチウムイオンなど)の高密度化技術も注目です。




インバータ一体型回転電機の電磁ノイズ対策

モータとインバータの一体型の実用化が進んできていると思います。

・一体型回転機(電磁ノイズ防止のためのブラケットを介してGNDを強化接続する方法)(特開2020-110031、日立オートモティブシステムズ株式会社)


・インバータ一体型回転電機の電磁ノイズ防止方法(特許-6723445、三菱電機株式会社)


いずれの特許情報も自動車におけるインバータ一体型回転電機の電磁ノイズ対策に関する案件です。GNDの強化や制御回路のシールドなどノイズ対策は、実用化に向けた重要な技術になると考えます。



ファン、ポンプ、ブロワーなどの負荷を駆動するモータを制御し、かつ、モータの速度及び、電圧を同時に制御する、負荷の最大運転効率点適用システム

この発明(特許-6725757、コリアデジタルコントロールカンパニー)は、モータの速度と電圧をともに制御することで、周波数を許容範囲内で最も低く選択すると同時に、必要最低限な電圧で制御し、電力を最大に低減するものです。

システムの負荷を含めた全体の電力損失と効率の観点からどのようにモータを制御すれば良いかを考えた発明で感心しました。

モータやインバータの部品側の個々のスペックから制御を考えるのではなく、モータやインバータを使う側の負荷を含めてトータルシステムとしてどうあるべきかを考えた点が良いと思いました。この考え方が定着していくと、最大効率点動作に最適なモータとかインバータの開発へもフィードバックされていくように思います。

また、費用対効果が金額ベースで具体的に記載されていた点も驚かされました。

マンスリー特許情報「モータ用インバータ」

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《ネオテクノロジーの電源専門技術スタッフYNプロフィール》

パワーエレクトロニクスを担当。電源機器メーカ開発部長、イギリス研究所駐在、JEITA電源委員などの経験を活かし電源特許情報定期監視、技術監修として活躍。